Edifier PCスピーカー R800TCの改造 その2

アクティブサーボを追加する!

その前に・・

ツイーターの極性が反対ではないか?

スピーカーをウーファー、ツイーターとも外してみたところ、スピーカーに記されている極性が正しいとすれば、ツイーターの配線が逆じゃないのでしょうか?(図1)


図1.ツイーターの極性、逆とちゃうかぁ?

12dB/octのネットワークであれば、位相が逆になるので、ツイーターの接続は逆になりますが、これは単なる6dB/octのネットワーク(それもツイーターだけ)なので、正極性で接続するはずです。
試しに、正極性で接続したところ、改造その1でウーファーに付けたインダクタなしでも、高域が歪まなくなりました。
単なる生産時の配線ミスと思ったのですが、左右とも逆だった。と、すると設計時のミスか?
恐るべし2,980円スピーカーです。

それはそうと、低域が物足りないので、YST-M8で採用されていたアクティブサーボを追加してみました。


図2.アクティブサーボ回路(が改造・追加部分 回路は片chのみ表示)

低域正帰還の時定数は300usにします。とくに根拠はありませんが、YST-M8より口径が大きいことと、YST-M8では中域辺りも強調されすぎていたので、時定数はYST-M8の倍くらいが目安だと考えたからです。
S.BASSのVR(W2)を殺していたので、アクティブサーボ用の正帰還レベル調整用に再利用します。抵抗とかは空中配線になってしまいましたが・・(図3)。あと、低域の再生に影響あると思われる部分のコンデンサを容量アップしました。
(出力カップリング:1000uF->2200uF、ブートストラップ:10uF->330uF)
周波数特性は図4のようになりました。


図3.改造後のアンプ基板(表・裏)

アクティブサーボのVR(旧S.BASS用VR)を最大にすると、低域で最大+10dBのゲインになりました。
ノーマル(最小)ではほぼフラットな特性dです。この辺は出力用カップリングコンデンサを交換した効果が大きいと思います。
ただ、アクティブサーボは実際のスピーカーのインピーダンス特性に合わせなければならないのですが、R800TCのスピーカーは正体不明の為、低域フィルターの時定数もいい加減ですので、実際のスピーカーを駆動した場合の効果は?です。


図4.アクティブサーボ周波数特性

あと、エンクロージャーに吸音材が入ってなかったので、グラスウールを入れたいと思い、近くのホームセンターとか回って見たのですが、全然置いていない。実家の近所のホームセンターにはあったのに・・・。この辺の人って断熱材を使わないのかな?
あきらめて、「おがくず」を入れようと思ったのですが、片方には電源とアンプが入っているので、発火する可能性が・・。結局、観賞魚用ろ過器のフィルター(ライターで火をつけましたが燃えませんでした)を買ってきて、エンクロージャー内部に貼り付けました。(図5 一応効果はあると期待しています)


図5.観賞魚用フィルターをエンクロージャー内部に貼り付け

せっかくツイーターもついているので、LCネットワークによる2Wayにします。
部品も入ってきたので、ウーファーには前回試験的に付けた220uHを取っ払って、トロイダルコアの100uHに変更(コア入りはあまりよくないのですが、今回は低出力アンプなのでOKとします。スピーカーもショボイし・・)。
ツイーターも2.2uFに並列に1.0uFを追加して、クロスオーバーを6500Hz付近に設定します。

完成


図6.完成・・外観上はなにも変わっていない(^_^;)

とりあえず改造が終了したので、視聴です。
アクティブサーボなしでも以前より低音が引き立ちます。問題の高域は、ほぼ完璧に改善されました。定位もしっかりしています。
ただ、アクティブサーボを最大にすると、低音はかなり強調されますが、間の抜けた(引き締まりのない?)音になってしまいますね。
まあ、パソコン用スピーカーなので、これでよしとしましょう。
気になったのは、エンクロージャーです。
なぜ、バスレフ用ダクトが後ろ向きに付いているのか?(普通、前に出さないと意味無いのでは?)
自分のスピーカーだったら、ウーファーをフルレンジにして、ツイーターを取っ払って、ツイーターの穴にダクトを突っ込んでしまいたいのですが・・・(もちろん後ろは塞ぐ)。
そうすると、アンプもパワーアップしたいし、そうすると、トランスも・・。と、色々考えてしまいます。